前回の記事で、仕事のある日の子どもとの過ごし方について書きました。
今回「でもそもそも家事の時間を短くできれば子どもと過ごせるじゃん」というような記事を考えたのですが、
その前に、
なぜ時短が必要なのか?
時間を短くして、それからどうするのか?
と考えた時に、大切な時間に対する考え方があったので、お話しようと思います。
これから書かれている私の大切にしている時間の考え方は、
時短を目指す働くママだけではなく、
毎日が忙しすぎて、子どもにイライラすることも多くなった。もう限界!
嫌なことで頭がいっぱいになってしまう…
(転職など)何かを始めてみようかなと思うけど、迷う
という方にもおすすめな考え方なので、ぜひお付き合いください!
何かに悩んだら、なにが自分にとって大切なものか考えてみよう
突然ですが、
マヨネーズの瓶と2杯のコーヒーという有名な哲学の話をご存知でしょうか?
少し長くみえるかもしれませんが、とても大切な話なのでぜひ読んでみてください。
一人の教授が哲学の授業が始まる前に、あるものを持って学生たちの前に立った。授業が始まると、彼は黙って大きな空っぽのマヨネーズ瓶を手に取り、満杯になるまでその中にゴルフボールを入れていった。
そして彼は学生に「この瓶はいっぱいですか?」と尋ね、学生たちは瓶が満杯であることに同意した。
すると教授は、小石が入った箱を取り出し、その小石を瓶の中へ注いだ。彼は軽く瓶を振り、小石はゴルフボールとゴルフボールのすき間に入り込んでいった。そして彼はまた学生たちに「この瓶はいっぱいですか?」と尋ね、学生たちはその通りだとうなづいた。
次に教授は砂の入った箱を取り出し、それを瓶へ注いでいった。もちろんその砂は、瓶の中のすき間を埋めた。彼はまた「この瓶はいっぱいですか?」と尋ね、学生は皆「はい」と答えた。
そして教授はテーブルの下から2杯のコーヒーを取り出し、砂と砂のすき間を埋めるように、器用にそのコーヒーを瓶へ注いでいった。それを見た学生たちは、大笑い。
「さて」。教授のこの言葉に笑いが止まった。
「この瓶は、あなたの人生を表しています。そしてゴルフボールは、あなたの家族、子ども、健康、友人、情熱などの重要なものを表しています。たとえ他のすべてを失っても、これら重要なものは残り、あなたの人生は依然として満ち足りたものであり続けます」
「小石は、あなたの仕事、家、車レベルの重要なものを指します」
「砂は、他の小さなものを表します。もしあなたが最初に砂で瓶をいっぱいにしてしまったら、小石やゴルフボールを入れるスペースがなくなってしまうのです。これと同じことが人生においても言えます。もしあなたが小さなことに、全ての時間とエネルギーを費やしてしまったら、あなたは決して重要なものを手にできません」
「あなたの幸せにとって、重要なものを大切にして下さい。子どもと遊んで下さい。健康診断をきちんと受けて下さい。奥さんをディナーに連れて行ってあげて下さい。もう(ゴルフの)18ホール楽しんで下さい。掃除や物の修理など、家のことをする時間はいつでもあります。人生において重要な “ゴルフボール” を一番に大切にして下さい。優先事項を決めるのです。他のものは、単なる砂でしかありません」
すると1人の生徒が手を挙げ、「それでは、コーヒーは何を表しているのですか?」と質問した。教授は笑顔で「よくぞ聞いてくれました」と答えた。
「これはあなたの人生がいくら手一杯に見えても、友人と一緒にコーヒーを飲む余裕がいつもあることを表しています」
私が一番印象に残るのは、「もしあなたが小さなことに、全ての時間とエネルギーを費やしてしまったら、あなたは決して重要なものを手にできません」という部分です。
これは、あなたの人生にとって大切なものは何かを、改めて考えさせるものです。
自分の大切なものを大切にできないものに、時間と労力を注ぐ必要はありません。
私はこの話から、自分にとって必要な時間とは何か、
そして何かを選択したり迷ったりした時、
それが自分にとって一番大切なもの(ゴルフボール)に対してどうなのかを常に考えるようになりました。
・仕事と家事で忙しくて子どもににかまっていられない時。
・保育園や習い事をどうしようか迷った時。
・転職か、仕事を辞めるかなどの重要な選択をする時。
優先順位は何だろう?と考えるのはとても大切だと思います。
短期的には家事が忙しくてイライラしてしまうけれど、長期的にみると、これをいま必死でやらなくても死にはしない、子どもといかに楽しく過ごせるかが大切!と思うようになりました。
いまは大変だけど、大きくなったらこんな可愛い姿は見られなくなる。
もし家族の誰かが突然死んでしまったら、かけがえのない時間をああ過ごせばよかったと後悔したくないですよね。
あるいは自分が年をとって、死ぬ間際になって、ああしておけばよかったとの後悔もしたくないと思います。
大切なものをブラッシュアップすれば、人間関係も変わる
私は時間に対する考え方が変わってからは、
嫌なことがあった時、「こんなことで頭をいっぱいにしていると時間も脳の容量ももったいないわ」とも思えるようになりました(笑)嫌なことを考えるより、幸せなことを考える時間のほうが長い方が絶対にいい。
(もちろん、自分が仕事などで何か失敗をした場合などの反省はしますけどね!)
例えば職場に嫌な人がいても、小さな職場出ない限りは異動もしますし、または辞める人だっています。
たとえその人が異動しないとしても、他の人が異動してくれば内部の人間関係も変わるかもしれません。
私は結構転勤で引っ越すことが多く、親しい友人と離れることを繰り返すのが嫌だったのですが、
その代わり嫌なことがあっても「大丈夫、ずっといるわけではないから」と思えるようになり、人間関係がすごく楽になりました。
振り返ってみてください、今まであなたが出会ってきた人たちの中で、今も一緒にいる人や今も連絡を取り続けている人ってかなり限られていませんか?
大好きな人たちといられることに、時間(思考)を割いた方が絶対に幸せです!
私たちは時間に対してはとんでもない浪費家になる
あとで幸せな時間を無断にしたと思いたくない。
だからこそ、私は改めて
ブログテーマのひとつである「時間」について考える様になりました。
古代ローマ哲学者のセネカは、
「お金のことになると、私たちは倹約家になる。それなのに、時間に関してはとんでもない浪費家になる。私たちが本当に倹約すべき唯一の財産は時間だというのに。」
という言葉を残しています。
私はこの言葉を知って、
・初めは子どものために悩んでいたことなのに、いつの間にか目的がわからなくなってしまったこと
・家族に回すはずの時間を無駄に過ごしたと思うこと
・もっと学生のうちにこれをしておけばよかった、と思うこと
がたくさんあったなと、とても反省しました。
お金に関しては確かに敏感になりますが、時間に対してはダラダラ過ごしてしまうことも確かにあります。
でも若い時間はごくわずか。
あれをすればよかった、これをしなければよかったと後で思わないためにも、時間を無駄に過ごすのはもったいない、もっと有意義な時間の使い方をしたい!と思うようになりました。
時間の優先順位を考えるように
私は家族に使える時間をもっと使おうと、時間の優先順位を考えるようになりました。
削った時間は家事の時間・美容の時間・テレビや漫画を見る時間です。
今はニュースも新聞もネットで見れてしまうので、テレビもいらないなぁとアンテナを除去しました。
アンテナを張っていないだけでモニター自体はあるので、アマゾンプライムやYOUTUBEをうつして子どもは見ていますが(笑)
息抜きでたまに私も一人でアニメなどは観ることはありますが、めったにないですね。
観てる時は楽しいのですが、あとに何が残るかというと、一過性のものなんですよね。
「もっとこの時間有益に使いたかった…」と思い後悔することがあります(笑)
もちろん、たまに息抜きすることが重要で、そのおかげで生活におけるパフォーマンスが上がるのであれば良いと思います。
しかし、それが一時的に脳が快楽を得るだけで、後に何も残らないようであれば、削ってもいいのではないかなと思うのです。
そして美容系はすべてオールインワン、髪もカラーやパーマなどは学生時代に楽しんだのでもうしなくていいと思っています。
その分のお金を別のところに使いたいので、今は自分でカットしています。
服も1年着ていないものはすべて捨てました。
ちなみにセルフカットって本当に大丈夫なの!?と最初は私も勇気がなかったのですが、
今は便利な時代で、Youtubeでセルフカットを紹介している人が本当にたくさんいます。そのおかげで私もできるようになりました。(参考動画こちら)
ただ「家族の時間のために、専業主婦になればいいの?」というわけではなく、
もちろん家族だけではなく、情熱(仕事・趣味)だってとても大切。
子どもに働く姿を見せることも大切、お金があることで生活や選択肢が広がり豊かなることも大切だと、私は思っているからこそ働いています。
自分にとって何が大切か改めて考え、そして大切なものを大切にできないものは捨ててしまいましょう。
そうすると、時間の過ごし方も変わってくるはずです。
ちなみにこれらの考え方は私がよく家事中に聞いてるYOUTUBE「リベラルアーツ大学」の学長の「時間単価」の考え方にも影響されています!
このチャンネルテーマはお金の勉強が中心なので、お金の考え方に基づく時間の考え方にはなっていますが、とても勉強になります!
コーチングで自分の大切にしている価値観を探そう
大事なものは何か?見つけるために大切な考え方がコーチングです。
コーチングとは(説明が難しいのですが)、
他者や自分自身の、悩みや目標に対し、質問などを通して気づきや答えを得る
コミュニケーションやマネジメントスキル
だと表現できると思います。
カウンセリングやティーチィングとは異なり、
コーチは「答えはすでに相手の中にあり、それを対等な関係性の中で引き出す役割」と言えます。
それをこどもに応用したキッズコーチングという分野もあるようです。
私は一年間コーチングの講座に通いました。
パターンはいろいろありますが、
例えば実際に「こうしたいけど迷っている」というテーマでプロにコーチを受けてみると、
「~するとどうなるか?」(~するとどんないいことがああるか)
をという質問が続いていきます。
(なぜそうするのか?という言葉でもいいんじゃないかと先生に質問したこともありますが、詰問のような尖った印象があることから、~するとどうなる?などの、言い方になるようです)
列挙した中にはゴールや自分の中で大切にしている事柄(目的)があり、
それに対して自分のしたいことは合っているのかどうかの確認ができます。
極端な例ですが「泥棒したい!」というテーマがあれば、お金が入る→入ると生活が楽になる→……と続き、
最終的には(家族などの)幸せにたどり着くことが多くなると思います。
しかし、その人が泥棒をすることで、家族は本当に幸せになれるのか?
幸せになる方法は他にもあるのではないか?
というように、その人の大切にしている価値観と、それに対して今していることは合っているか確認ができます。
これは一例にすぎませんが、対こどもとのコミュニケーションでも使えるものです。
「習い事をやめたい!」と言い出したときに、「なんで?」とか「もう少しやろうよ」と即答しないでください。
「そうか、やめたいんだね」と前置きした上で、この質問をしていったら当初の目的を思い出し、「もう少し続けるよ」と自分から言い出した、という実例もあったようです。
このように、もし何か迷いが生じたり、またはやりたいことができたとき、自分やお子さんにもぜひ問いかけてみてください!
自分の人生で大切なものが見つかるはずです。
子どもの時間は子どものもの
自分たちの子供の頃を振り返ってみると、時間なんて気にすることなく遊んでいたなぁと思うことはありませんか?
子どもの時間軸は、大人と違ってゆっくり流れていることは実際に科学的にも立証されています。
平日はいつも急かされて保育園、保育園でも集団生活なので時間が決まっている、夜は早く寝るために急かされる…なかなか個性を尊重してもらえる時間はないですね。
逆に大人になって一人暮らしとかするようになると、のびのび夜ふかししたりするようになりますよね(笑)
いつもは無理ですが、たまには子どもの時間も大切にしてあげて、のびのび遊ばせあげましょう。もしくは思いっきり子どもと遊びましょう。
私は長男が2歳の頃、河原へ遊びに行きました。
彼は石投げにハマり、帰りたい時間もとても集中してやっていたので、あえてやらせてあげていたらなんと2時間経っていました!笑
おかげで(?)集中力のある子ですねと、先生にもいわれるようになりました。
「セブンティウイザン」(70代で初めて子どもを産んだ話)という子育てに関する漫画を知っていますか?
この漫画の中で、保育園からの帰宅直後、
洗面台へ向かう廊下ですら遊びたがる子どもの姿に、困ったなと思う一方で、「この瞬間を望んでいた」のだと、時間を気にせず子どもと遊びつづけるシーンがあり、とても印象的でした。
私は なにを焦っているのだろう
勝手にゴールを決めて
必死に一日を
終わらせようとして
それは この子の「今」より大事なことかしら…
この子の「ひらめき」より大事なことかしら…
(この漫画では、出産や育児を取り巻く環境なども題材にしているので共感できる部分も多く、また泣けます)
たまには時間を気にせず、子どもとの時間を大切にする時間も必要なのだと思います。
いかがでしたでしょうか?
時短って大切!
でもなんのために時短を心がけているのだろう?
早く寝かせるため?
自分の時間がほしいから?
でもこの忙しい毎日は子どもや自分のために本当になっているのかな…
一度立ち止まって、もう一度ぜひ自分自身に問いかけてみてください!
もし最初の考えと同じ結論にたどりついたとしてもOKです。
ご自身にとって有意義な時間の使い方を、考えてみてくださいね!