この記事は、
「子供・小学生のプログラミング教室は意味がないと言われた」
「検索結果に出てきて不安になっている」
というご家庭にはぜひ読んでほしい記事になります。
小学校でプログラミングを学ぶようになっただけでなく、大学入試にもプログラミングの出題がされるようになるという時代。
プログラミング教室に入ったほうがいいのかもしれない…と思いつつ「高いだけで意味がない」と言われることもあります。
そこで、実際にAIのエンジニア(データサイエンティスト)として活躍する夫の意見を基に、プログラミング教室は意味がないと言われている理由5つと、それについての意見をご紹介します。
結論プログラミング「スキルだけ」では意味がないことは確かですが、
子供がプログラミング教室で学ぶ一番の意義は、別のところにあります。
スキルとか、そんな表面的な話じゃないんだよ
プログラミング教育のどこが大事なのか、具体的に理解することができるので、ぜひ最後までご覧ください。
プログラミング教室が意味ないと言われる理由5つ
まずプログラミング教室が意味がないと言われている理由を5つ解説していきます。
独学・無料で学習ができるから
小学生の最初のプログラミング学習はビジュアルプログラミングといって、
ブロックを使用して直感的に理解できるプログラミングから学びます。
ビジュアルプログラミングで使用する「ビスケット」や「スクラッチ」は無料で使用することができます。
したがってわざわざプログラミングスクールに通わずとも、家でプログラミング学習をすることは可能です。
AIの時代が到来してくるから
ChatGPTのようなAIツールの活躍により、「プログラミングを覚える必要はないのではないか?」という意見もSNSで見かけます。
AIがもっと普及してくるとパソコン関係の仕事がなくなるから、今副業でプログラミングの勉強してるのは意味ない。的な事を言われてしまった😂
いずれそういう時が来るんだろうけど、いつ来るかわからない事の心配するのわなーて考えてしまう。— KenChi2525@熱血HAPPY野郎✨️ (@K53392669) April 25, 2023
確かにChatGPTの登場はプログラミングの作業効率化にかなり貢献しました。
精度がさらに上がってくれば、プログラミング関係の仕事への影響は否めません。
ただしプログラミング知識が不要になるかというと、そうではないと思うので、詳しくは後述します。
実践的なスキルが身に付かないから
小学生の使用するビジュアルプログラミングだけは、実際に仕事などで活用できるプログラミング言語とは異なるので、意味がないのではないか?という意見もあります。
確かに、業務でスクラッチのようなビジュアルプログラミングを使うことはまずないでしょう。
ただプログラミングの技術的な部分より、重要な点が学べるという意味ではビジュアルプログラミングでも大いに意味があると思います。
これについても後述します。
高額だが割に合わないから
プログラミング教室の講師は、全員が生粋のプロというわけではありません。
中には知識の浅い学生アルバイトが教えていることもあり、割に合わないのではないか?という声もあります。
後からでも学べるから
プログラミングは実用的なスキルではありますが、必ずしも必要になるとは限りません。
子供のうちに学ばなくても、大きくなって必要になってからでも良いのではないか?という意見もあります。
プログラミングが「意味ない」わけがない理由5つ
では、プログラミング教室はやめておいたほうがいいのでしょうか。
前項の「プログラミングは意味ない」と言われる要因について、
現役AIエンジニア(データサイエンティスト)である夫に聞いてみました。
どれも的がずれてるね…
彼曰く、
「プログラミングはあくまでツールであり、考え方そのものが重要。
そのためプログラミング教室が子供に意味がないとは思わない」との結論でした。
- 独学・無料で学習ができるから
→△大人は独学推奨だが、子供はどうかわからない - AIの時代が到来してくる
→×プログラミング的な思考はAIにはできない - 実践的なスキルが身に付かない
→×どの言語も概念は同じ。思考が重要 - 高額だが割に合わない
→△内容による - 後からでも学べるから
→△成功体験を積み重ねていくとが重要
詳しく説明します。
AIは万能ではない。論理的思考が最重要
AIは学習して結果を出すことや、要約したり、指示通りにプログラミングを組むなどは得意です。
しかし、AIはあくまで補助機能。実際の仕事の現場では、それだけで業務は回りません。
業務において「PDCAを回すのが重要」とは言いますが、仮定を検証して考察する論理的思考は、どんな仕事に就いても重要なスキル。
この「自分の頭で考える」という部分は、どんなにAIが発達しても難しい部分です。
その点、プログラミング教室は他の習い事より、論理的思考のトレーニングとしてとても優れています。
要するにスキルそのものよりも、
思考を身に着けるという点で良いということですね。
Xでも同様な意見が見られました。
AIがやってくれるからプログラミング習うの意味ないとか言う人もいるけどそれは違うと思う。コンピュータが昔から得意な領域の最たるものが計算なのに、そろばん教室が周囲で流行っている。
結局、AIがやってくれるとしても、数字に対するセンスやプログラミング的思考力は引き続き必要ってこと。— Mamiko (IT業界マーケター/2男児の母) (@MamikoK) February 17, 2023
またどんなにAIが発達してきたとしても、やはりプログラミングを知っていなければ修正もできないので、基本的なところは知っておいたほうがよさそうです。
「ChatGPTでてきたのでプログラミング学習するの意味ないですか?」って質問があったのですが、全く問題ないです。確かに簡単なコードとかは質問したら返ってくるけど、そのままコピペはできないです。コードに落とし込むのはエンジニアがやらなきゃいけないので、プログラミングは学習すべき。
— あひる|スマホアプリ開発 (@ahiru_engineer_) March 8, 2023
プログラミング教室に通う理由はそれぞれですが、他のエンジニアの方も
「プログラミングを学ぶ意義はスキルではなく、考え方を身に着けることにある」
と思っているようですね。
自力で勉強する姿勢は重要、でも子どもには難しい
大人は独学でプログラミングを学ぶことが十分可能であり、夫もスクールに通わず独学で得た実績により、未経験から転職しています。
むしろ自分でどんどん調べていく姿勢がなければ、そもそもエンジニアは向いていないとのこと。
私の別のエンジニアの知り合いも同様の話をしていました。
ただまだ理解力や思考力が浅い子供が1からプログラミングを学ぶという点では、さすがにそれは難しいかもしれません。
調べ方などを教えてあげることはできますが、プロがサポートし、思考のポイントを教えてあげる必要はありそうです。
実践的な言語である必要性はない
「実践的な言語を学ぶべき」との意見について、夫は
「やりたいことが実現する手段なら言語はなんでもいいし、概念さえわかれば他の言語も理解しやすい」と反論しています。
Pythonだろうがベーシックだろうがスクラッチだろうが何でもいいのよ!
確かに小学生の学ぶスクラッチのようなビジュアル言語は、業務では使用しません。
しかしその時実現したいことの手段にビジュアル言語が適しているなら、言ってしまえば業務ですらビジュアル言語で十分。
何を実現したいかということが重要であって、「実用的な言語を学ぶべき」という意見とは目的意識がそもそも異なります。
またプログラミングで使用するIfやforステートメント、繰り返しや条件分岐の考え方はどの言語でも共通しているので、
他の言語になったとしても概念さえ知っていれば理解しやすくなります。
「効果的で汎用的であるプログラム言語はC言語だから、やりましょう」ってなったら、大学生だって逃げ出すよ!
よくわからないけどC言語って難しいんだね?
一連の動作による成功体験が重要
ビジュアル言語であろうと、ゲームを作るということは簡単にできるものではありません。
「こんなゲームを作りたい」と思ったときに、「どうすればできるんだろう」と考え、実行していく一連の設計・実装自体が、将来業務に役立つことのできる重要な経験です。
また、それが実現したときの成功体験を重ねていくこともとても大切です。
自分で考え、設計・実装・結果を考察して、やっと完成したという成功体験の積み重ねが、
自己肯定感を高めていくことにもつながるのだと思います。
割に合わないかどうかは内容次第
プログラミング教室でプログラミングを学ぶこと自体に意味はあるものの、教室のピンキリはやはりあるかもしれません。
たとえ学生のアルバイトであろうと、教え方が上手であれば問題ありませんが、中には講師がよくない教室も存在すると思います。
個人PC教室よりも、大手のところであれば、カリキュラムも講師教育もしっかりしているはずなので安心ですが、実際は行ってみないとわからないところはあります
プログラミング教室を一度体験してみると、一気に雰囲気がよくわかると思います。
個人的にはマイクラから入るのはすごくおすすめです!
小学校低学年であれば、ロボットプログラミングから入ると、プログラミングを体感的に学ぶことができるので、そちらのほうがおすすめです。
プログラミング教室に向いている子
既述の通り、プログラミングは思考を学ぶこと自体が重要なので、「向いているかどうか」で判断せずともまずはやってみるのがおすすめ。
ですがもし以下のどれかにあてはまる子がいたら、きっと楽しく通ってくれるのではないかと思います。
- ゲームが大好き
- パソコンに興味がある
- 好奇心旺盛で新しいものが好き
- 好きなことについて調べたり没頭できる
- ロボットより画面操作で動かす方に興味がある
今の小学生や子供はタブレットのような画面操作に慣れているので、パソコンへの苦手意識もあまりないのではないかと思います。
一度やってみると楽しくなってしまうと思うので、まずは安いところから慣らしで始めてみるのがいいと思います。
マイクラプログラミングのbibibi(ビビビ)は、無料コースから始めることが可能です。
マイクラのプログラミング教室がおすすめ
私の推しであるマインクラフトは、プログラミングのみならず科学や工学の知識も学ぶことが可能な知育効果のあるゲームで、世界40か国以上で採用されています。
マイクラは普段から遊んでいる小学生も多く、操作性はかなりイメージしやすいかと思います。
また小学生向けのプログラミング教室では、子供向けにスクラッチのような、ビジュアルプログラミング言語で使用できる仕様になっています。
bibibi(ビビビ)のような無料コースのあるところや、デジタネのように30日間無料で体験できるところもあるので、ぜひ子供の興味に合ったプログラミング教室でやってみてください。
プログラミング教室が意味ないことについてのまとめ
プログラミング教室に意味はない…と言われる5つの要因とそれに対する意見について、有識者の知見を得ながら以下のように解説してきました。
- 独学・無料で学習ができるから
→△一大人は独学推奨だが、子供には厳しい - AIの時代が到来してくる
→×AIにはできないプログラミング的思考こそ重要 - 実践的なスキルが身に付かない
→×どの言語も概念は同じ。思考が最重要 - 高額だが割に合わない
→△内容による - 後からでも学べるから
→△成功体験を積み重ねていくことが重要
プログラミングそのものはあくまでツールであり、勉強すれば実は誰でもできるもの。
しかし実現したいことに対して試行錯誤し、計画・実行し、成功する一連の流れで得る
「論理的思考=プログラミング的思考」と、成功体験を得ることが最も重要。
「プログラミング教室意味ないんじゃ通っても仕方ない」とは思わず、安心してプログラミング教室を探してくださいね。