この記事では、自由研究でお菓子作りをしたい方へサイエンススイーツや、10分以内で完成するケーキなど、発展方法を含めご紹介しています。
- 自由研究でお菓子作りに挑戦したいけど、手軽にできる方法はない?
- レシピはたくさんあるけど、自由研究として工夫するにはどうしたらいい?
そんな方にぜひおすすめの記事になります。
ここでは、2分でできるホイップや、溶けないアイス、電子レンジの実験など、ちょっと面白くて、自由研究としてもやりがいのあるものを厳選しています。
自由研究として発展させるためのまとめ方もご紹介しているので、ぜひ最後までご覧くださいね!
自由研究なら、キットを購入すると普段家ではできない実験もできます♪
こちらの記事も参考にしてくださいね。
- 本やネットで調べなくても、開けてすぐできる
- 複数自由研究をやると、賞に有利かも?
- 科学的思考も身につく!
※↓レシピは600w表記のため、無い場合はこちらよりワット数を変換してください
たった7分でスポンジケーキ
ケーキを作るのは、結構大変なイメージがありませんか?
レンジで7分なら、予熱いらずですぐにできて便利!自由研究として昇華する方法もお伝えしますね。
- 薄力粉大3
- 卵 1 (常温)
- 砂糖 大3
①耐熱容器(タッパーでOK!)にクッキングシートをしく
今回はレンジで作るので、金属製の容器は使わないでね。
②卵を割り入れ、砂糖も加える
③湯煎しながら2分~3分泡立てます。
4倍くらい増えたら湯煎からおろし、白くなるまで混ぜます。
④薄力粉をへらで混ぜる(ここから泡が消えないようちょっと急ぐ)
「の」の字に切るように混ぜるのがポイントです。
⑤10cmくらいの高さから軽く落とします。
⑥クッキングシートを載せて、その上にタッパーのふたを閉める。600wで1分20秒チンします。
⑦完成!
焼く前と比べて、さらに膨らんでいます。
デコレーションには、後ほどご紹介する「2分でできるホイップクリーム作り」も参考にしてね!
自由研究としてまとめるポイント
ケーキを作る際にいくつか注意点がありましたが、この理由について調べたり比較実験してみると、自由研究がより発展的なものになります。
- 湯煎するのは「なぜ」?
- 白くなるまで良く混ぜるのは「なぜ?」
- 「の」の字をかくのは「なぜ」?
- そもそも薄力粉を使うのは「なぜ」?
- 焼く前に軽く落とすのは「なぜ」?
- チンしたらさらに膨らんだのは「なぜ」?
湯煎をするのはなぜ?
卵には温度が高いほうが泡立ちがよくなる性質があります。
ケーキには卵黄と卵白を分けて泡立てる方法もありますが、今回は全卵の「共立て法」を使っています。
共立て法では卵黄の油分が泡立ちの邪魔をするので、湯煎にかけています。
よく混ぜるのはなぜ?
卵は泡立てることで空気を取り込む性質を持っています。
そのためよく泡立てると、空気がよく入り込み、よく膨らみます。
良く混ぜたものと比較しつつ、写真をまとめたら自由研究がいい感じに!
薄力粉を入れて「の」の字を書く理由は?
これは逆に、よく混ぜないように混ぜるために「の」の字を書きます。
薄力粉は混ぜすぎると、グルテンが出すぎてしまうので、混ぜすぎないように混ぜる必要があるんです。
なぜ薄力粉を入れるの?
薄力粉は粘度を上げるグルテン(伸び縮みする性質)が少なく、ふわふわに膨らむため入れています。
強力粉のようなグルテンが多いものはパンに使用されます。
粉の違いに着目して、強力粉や片栗粉の性質をそれぞれ調べて比較してもいいですね。
焼く前におとすのはなぜ?
せっかく泡立てたのに、なぜ!?
と、私もかつては疑問に思っていました。
これは余計な気泡を外に出し、気泡を均一にするため。焼いたあとに中心がへこむのを防ぐことができます。
ただもちろん、せっかく膨らませるために泡立てたので、何度もやると縮みますw
1~2回だけでOKです。
お菓子作りには、おいしく作るための工夫がたくさん詰まっているんだね~。
チンしたらさらに膨らんだのはなぜ?
チンすると、生地の中の水分が水蒸気に変わるため。
混ぜたおかげで空気もたくさんふくんでいるので、よりふわふわのケーキになります。
こうしてみると、料理やお菓子作りにはたくさんの工夫がされていることがわかります。
クックパッドもいいですが、私はいつも「どうしてこうするのか?」ということがちゃんと書いてある料理の本を選びます。
なぜこうするのかを理解していれば、他の料理でも応用がききます。
これをきっかけに、レシピの本も読んで「なぜ?」を調べてみると、自由研究として使えるかもしれません!
たった2分で!ホイップクリームの作り方
ホイップクリームの泡立ては大変ですが、あるものを使うと2分でホイップクリームができてしまうんです!
- 生クリーム 100mlぐらい
- 砂糖 大1(好みの量)
- あめだま(ミルク系の丸いのがおすすめ)
- 500mlペットボトル(しっかり洗って乾かしたもの)
①500mlペットボトルに生クリームを入れます。
②砂糖も投入。じょうろがなければ厚紙などをじょうろ代わりに!
③あめをいれて、2分振り続けます!
カラカラと飴の転がる音がします。
結構振り続けるのは大変ですが、だんだん液っぽさがなくなってきます。
開けてみると、ちゃんとホイップクリームになっていることがわかります。
先ほど作った10分ケーキに添えてくださいね!
なぜ飴玉を入れるだけでホイップクリームが完成したの?
修正液やスプレーを使うとき、カチカチ音がしますよね。あれは中に「攪拌玉」といって、中にある塗料を素早く混ぜるため玉が入っています。
顔料などは沈殿しやすく振っただけでは混ざりにくく、玉が転がることで攪拌が促進されます。
今回、飴玉が攪拌玉の代わりとなり、時短につながりました。
食べる時は飴玉を抜くのを忘れないようにしよう!
砂糖の特性を生かしたお菓子
卵のおもしろ触感・ミモザボンボン
- 砂糖 約100mg(お皿に対しくぼみができる程度の量)
- 卵の黄身 1個分
①砂糖を深皿に広げ、スプーンでくぼみを作る
②卵の黄身をたらして、1時間待つ(箸をつかって垂らしました)。
③固まって、お菓子が完成!
なんじゃこりゃ?
これはミモザボンボンという、れっきとしたお菓子。砂糖がくっついているので、甘くて面白い触感のお菓子になります。
固まった理由は、黄身の方が水分が多いので、浸透圧により砂糖の方へ水分が移動したため。
砂糖に含まれる水分が少ないことがわかりますね。
高学年なら、浸透圧についてや、砂糖の浸透圧を利用したレシピもぜひ調べてみてください♪
5分で完成!簡単・卵プリン
- 砂糖小2
- 水 小1
- 牛乳 100cc
- 卵 1個
- 砂糖 大1
①砂糖と水を混ぜ、レンジ600wで2分~2分半チンします。(※レンジによって異なるので、1分毎様子をみてください)
②牛乳、卵、砂糖をよ~~く混ぜ、コップに入れてレンジで3分チンします。
③できあがり!(混ざりが悪くて「す」が入ってますが…)
過熱しすぎは「す」が入るので、200wで4~5分じっくりチンしたほうがいいかもしれません。
うまくいかない場合は鍋で蒸すのもアリ。
過熱しすぎると「す」が入ります。
電子レンジでお菓子作り
電子レンジでケーキが完成したので、他のものもレンジでチンするとどうなるか試してみました。(すべて600w)
- コーヒーゼリー…1分チン
- マシュマロと牛乳…5個を牛乳100mlを1分チン
- プリン・・1分チン
- グミ…7個を40秒チン
ほぼすべて、どろどろに溶けました。
疑問をまとめよう
出てきた疑問
- なぜ溶けたの?
- そのままほっとくとどうなる?
- マシュマロが完全に溶けなかったのはなぜ?
この結果をまとめて、内容物を調べてみると、すべてゼラチンが含まれていることがわかります。
多くのものにゼラチンが使われている!
ゼラチンは動物の骨や皮を煮たコラーゲンでできており、20~25℃以上で溶けて、10℃以下で固まる性質があります。
そのまま冷蔵庫に入れたところ、マシュマロ以外は再度固まりました。
でもさっきプリンつくった時、ゼラチン入れなかったよ?
手作りのプリンもゼラチンを入れるレシピはあります。
しかし市販のものは調理工程効率化のためか、ゼラチン(ゲル化剤、加工でんぷんなど)を入れることが多いです。
ちなみにマシュマロは「温度可塑性(かそせい)」といって、そのままでは粘土ように完全には溶けない性質を持っています。
マシュマロクッキーなどができるのはそれを利用しているからですね。
そのため、牛乳を含ませることで大部分を溶かすことができました。そのまま固めるとムースになります。
女の子ウケ!スケルトンクッキーを作ろう
さきほどレンジでグミを溶かす実験をしました。
同じように、飴やグミを溶かしたらクッキーの素材として応用することができます!
スケルトンクッキーの作り方
- 薄力粉 120g
- 有塩バター 60g(常温)
- 砂糖40g
- 飴 (不二家の薄い棒付きキャンディみたいな平べったいものだとやりやすい)
※薄力粉やバターがなければ、簡易バージョン材料をあとでご紹介します
①薄力粉・バター、砂糖を固まるまでまぜる (できれば一度寝かすとよく固まります)
②麺棒で伸ばします(麺棒は後で使うのでまだ片づけないでね~)
③型抜きします。あとで飴を入れるので大小あると便利!上にのせてもOKです。
オーブンを160℃に予熱しておきます。
④160℃のオーブンで10分焼きます
その間に麺棒で飴を砕いておきます。
⑤くだいた飴をいれる(丸いあめより、薄い棒付きキャンディみたいのがおすすめ)
今回は先ほど登場したグミも入れてみました。
そして、5分さらにオーブンで焼きます。
⑥様子見てみて、完全に飴が溶けてなければ1分づつ伸ばして様子みてみてください。
私は3分+になりました。
⑦完成!
光に照らすと透き通る、不思議なスケルトンクッキーの完成です。
もっと簡単にやりたい場合
失敗は成功の母!そのまま自由研究としてまとめよう
ちなみに、この実験は最初に飴を入れてしまったり、加熱が長すぎたりして2回失敗してます!!
クッキー部分の焼ける温度と、飴の溶ける温度では後者の方が低いことが理解できました。
あえてそのまま載せて、完成までの過程を発表すると、子どもの学習にもなります。
サイエンススイーツ・溶けないアイス
レンジの実験で登場した「ゼラチン」に関連して、以前SNS流行った「サイエンススイーツ」を作ってみました。
料理自体が科学と言われているので、改めて「サイエンススイーツ」と言われるとちょっと「?」な表現な気もしますが、
どうやら「不思議なことが起こるお菓子」という一般認識のよう。
その中でも、今回は「溶けないアイス」というサイエンススイーツに挑戦。
ただ、どうやら粉寒天で溶かした牛乳を凍らせるということのよう。
それなら、ゼラチンでもできないかな?と思い、両方試してみました!
- 牛乳400ml
- 粉寒天4g/ゼラチン4g
- グラニュー糖30g
(※凍らせた状態だと、この砂糖の分量は少し味がない感じがしたので、砂糖はこれより10g~増やしてもいい気がします。溶けた状態だとちょうどいい味でした。)
①粉寒天、牛乳、砂糖は、かき混ぜながらすべて中火にかける
②沸騰したら弱火にして2~3分温めて火からおろす
③ゼラチンは、混ぜてから火にかけ、沸騰する前に止めます。
③流し入れます。(今回は小さくてできませんでしたが、フルーツなどを入れておいても良い)
④冷蔵庫で4時間くらい固めます
⑤完成。様子をみてみましょう!
- 見た目…違いはそんなにありませんが、ゼラチンのほうが若干つるつるしているような気がします。
- 味…粉寒天の方が、中がシャリっとしていてアイス感がありました。
味を感じやすいのはゼラチンの方でした。
分量通りのはずだったのですが、どちらも味が薄く、子どもたちは途中で放棄していました。
もう少し砂糖を足すと美味しいかもしれません。
個人的にはゼラチンのほうがゼリー感が若干あって美味しかったのですが、
やはりサイエンススイーツとして選ばれている粉寒天のほうがシャリシャリしてアイス感はありました。
一応どちらもアイスにはなったけど!
ちなみに、完全に溶けると通常のミルクゼリーとミルク寒天に戻りました。
1分でできるアイスクリーム
「溶けないアイス」に関連して、アイスクリームが1分でできる方法や、詳しいまとめ方についての記事もあります。
こちらにまとめているので、ご参照いただければと思います!
片栗粉を使った自由研究
片栗粉をつかったお菓子や、ちょっとした実験も面白いですよ!
ちなみに我が家は、3歳の次男のミキサー車の回転への疑問がきっかけでこの実験を思いつきました。
「ミキサー車ってなんでくるくる回ってるの?」というので
片栗粉を使って、動かすと固まらないけど、そのままだと固まる様子を説明してみた。
はたらく車好きの男子におすすめ(^○^) pic.twitter.com/KV9SPKj8bL— まそう いわずに/理系脳に育てるワンオペママ・ワーママブログ (@masoiwazuni) May 28, 2023
片栗粉でミルクわらびもち作り
- 片栗粉 大さじ2
- 牛乳 100ml(水でいいのですが、間違えて牛乳で作ったら濃厚で美味しかったです!笑)
- 砂糖 大さじ2
①材料をよく混ぜる
②600wで1分チン。出してみて、混ぜます。
まだ混ざっていないところがあれば30秒づつチンして混ぜるを繰り返します。
③いい感じの粘度になったら、ちぎって丸めて、きなこをつけます。
(べたべたしてうまくいかない場合は、一度氷水を入れるとはがれやすくなります。ただしレンジ取り出し直後はやらないでください。器が割れるので…)
④完成!
もちもちしていて美味しいです。牛乳でなく水でもOKですが、牛乳だと濃厚で美味しかったです!
どうしてねばねばしたのかも調べてみよう。
片栗粉はジャガイモに含まれる「でんぷん」が原料。でんぷんは水と混ぜて熱すると、ねばねばする性質があります。
ほかにもでんぷんが含まれているものも調べてみてくださいね。
タピオカや工作のりもでんぷんからできているよ!
片栗粉のスライム団子(ダイラタンシー現象)
握ると固まるのに、手を離すとするする溶けてしまう実験です。
- 片栗粉 200g
- 水 100ml
(2:1の割合なら変動OKです。様子をみてそれぞれ足してみても。)
①材料をよく混ぜます。
②ぎゅっと握った後、手を開きます
手に乗せただけでお団子が溶ける…
(一瞬すぎてお団子がうまく撮影できなかった😂)
幼児でも大ウケスライム実験でした!
でもこれは誰のうちでもある身近な材料でできるんです。さて何でしょう?#おうちSTEAM #おうち実験 pic.twitter.com/023UO4vbxx— まそう いわずに/理系脳に育てるワンオペママ・ワーママブログ (@masoiwazuni) November 25, 2021
ダラーっとすぐ溶けてしまいます。
詳しい原理は低学年にはちょっと理解が難しいので、小麦粉でも同様にやってみると、片栗粉だけの現象であることが理解できると思います。
小麦粉は親和性が高いので、混ぜると粒(粒子)と水が結合してしまうのですが、片栗粉は親和性が低く分離しやすいため、この現象が起こります。(ダイラタンシー現象)
自由研究のまとめ方
お菓子の自由研究まとめ
お菓子の自由研究なら、自分も楽しめる上に宿題にもなってまさに一石二鳥!
でも「意外と大変かも」とも思いませんでしたか?
この手間の部分を調べてみると、何か自由研究を発展させるヒントがあるかもしれません。
また親子で作る作業は貴重なコミュニケーションの時間にもなります♪ぜひ試してみてくださいね。
科学実験教材のキットを使えば、材料を用意することなく、すぐ実験に取り掛かれるので便利です。参考にしてみてくださいね。
科学実験を毎月サブスクでやりたい!という場合はこちらも参考に♪