この記事は、
- アイスクリームが作れる簡単な自由研究がしたい
- アイスの自由研究を少し変化させて、人と差をつけたい!
- アイスクリームの自由研究のまとめ方を知りたい
こんな方におすすめです。
「自由研究で、すぐできるアイスクリーム実験ができる」って聞いたことありますよね。
アイスクリームを食べたいときに切らしていても、なんと氷と塩を使って、1分で完成しちゃうんです!
ただ、わりと有名な実験ではあるので、もしかしたら友達と被ってしまう可能性も。
そこで、今回はさらにアイスクリームの自由研究をパワーアップさせる+αの方法と、まとめ方も一緒にご紹介します。
低学年におすすめですが、中学年・高学年にも応用できる方法もご紹介。
アイスクリームが大好きな人はぜひ参考にしてくださいね。
他の自由研究もやってみたい方は、キットを購入するのもおすすめ!
2つやったら先生もびっくりして、賞がもらえちゃうかも?
定期的にやれば科学的思考も身に付きます。
氷と塩で簡単にできるアイスクリームの作り方
まずはアイスクリームを1分で作る基本の作り方をご紹介します。
本来アイスクリームの作り方は、材料を冷凍庫に入れて3時間以上。しかも、時々混ぜなくてはいけない…
でも、今回は家にある材料ですぐにできてしまうのでとても簡単!
-
- 牛乳 100ml
- 生クリーム 40ml(練乳でも代用可。無い場合)
- 卵 1個 (無い場合)
- 砂糖 大さじ2
★作り方
①卵と砂糖をよく混ぜます。
白っぽくなるまで混ぜるのがふわふわアイスのコツ。
②牛乳と生クリームを混ぜる。
(※その日のうちに食べない場合はこの2つを鍋で過熱し、 ①を少しづつ加えてください。でもなるべく早めに食べよう)
と、ここでストップ!
なんですか?
生クリームってあんまり家に常備しなくないですか? それに最近卵高いし…
本来のアイスの作り方を考えるなら、卵と生クリーム入りが絶対おいしいです。
ただ、今回は1分でアイスができるなら、自由研究だけじゃなくて、普段アイスを切らしているときにも作りたい!
そんなわけで、今回生クリームなし!卵なし!の牛乳と砂糖だけでやってみました。
- 牛乳 100ml
- 砂糖 大さじ2
- 氷 250g
- 塩 大さじ2(30g)
- 大・小袋(小のほうはジップ付き推奨)
- タオル(なくてもOK)
氷と塩は、「3:1」もしくは「5:1」が効果的。
ただ結構な塩の量を使います。私はケチなので、この分量でやってみました。ちゃんと成功しましたよ!
材料を増やす場合は氷や塩も増やしてくださいね。
①まず材料を混ぜます。
本来のアイスクリームの作り方でも、しっかり酸素と混ざりあうことでアイスになるので、しっかり混ぜてくださいね。
② ①をジップ付きの袋へ入れます。(生クリーム入れたバージョンはここから一緒です。)
③大き目のポリ袋に氷と塩を入れ、軽く混ぜます。
④ ②を③へ投入します。
⑤あとは④をシャカシャカ、もみもみします!
濡れるの&手の熱が伝わらないよう、タオルで包んで子どもたちにシャカシャカしてもらいました。
これを1分ぐらい!
シャカシャカしすぎて、最後の方ちょっと水漏れました…(ポリ袋2重がいいかもです)
ちなみに、卵と生クリーム使用する場合はもっと時間がかかると思います。(中身が多いほど固まりにくいです)
⑥中身を確認してみましょう。…じゃじゃじゃじゃーん!
いい感じにアイスクリームができています!
⑦できあがり!
子どもたちが速攻で食べました。
すぐ溶けてしまうゆるめアイスなので早めに食べましょう。
牛乳と砂糖のみなので、よく牧場で食べる牛乳アイス風味で美味しかったです!
ちなみに、中身をジュースに変えると、シャーベットアイスになります!
アイスがうまく固まらない!そんな時は?
ちゃんと冷えていないことが原因だと思います。
- 塩を追加するとうまく固まるかもしれません。
- 少し振る時間を長くしてみましょう。
- ボールを使用する場合はアルミ製のものにしましょう。
ちなみに、入れた中身が多いほど固まりづらくなります。
あえて失敗することで、それも自由研究の内容を充実させるネタに!
なぜ氷と塩でアイスが作れるの?
氷と塩でアイスが短時間でできるのには、
- 氷が溶ける時に、熱を奪う性質
- 食塩が氷に溶ける時に、熱を奪う性質
が関係しています。
お茶やジュースを飲むときに氷を入れると冷たくなりますよね。氷には熱を奪う性質があるので、早く冷たくなります。
しかし塩が溶ける時も同様に、周囲から熱が奪われていきます。
氷に塩をかけると
氷が溶ける時に熱を奪う性質 × 食塩が氷に溶ける時に熱を奪う性質
この相乗効果で急激に温度が低下するんです。
塩と氷を使うと、最大約21℃下げることができるそうです。
そこに塩氷とシャカシャカして接地面積を大きくすることで、アイスクリームが完成します!
自由研究をワンランクアップ!他の人と被らないポイント!
氷と塩でアイスができる実験は比較的有名なので、自由研究として提出する場合は被る可能性も。
そのため、ちょっと一工夫する必要があります。
まずは、「アイスができたのは、本当に塩を入れたおかげなのか?」と確認する比較実験はぜひやってみてください。塩を入れないバージョンの氷でも、アイスクリームはできるのかやってみましょう!
塩を抜いた以外は、同じ条件です。
1分後に出すと、ただ泡立っただけの牛乳になりました。
さらに何分か追加してみた様子もやってみると面白いかもしれません。
今回は氷と塩だけで、とても簡単にアイスクリームが完成しましたが、実はこの工程に少し変化を加えるだけでも、いろんな切り口から自由研究ができます。
- 塩の量を変えるとどうなる?
- 振る時間を変えるとどうなる?
- ポリ袋じゃなくて、器を金属のボールに変えるとどうなる?
- 氷が細かいともっと早く固まる?
- 生クリームを使って、よく混ぜてからやると味がどう変わる?
- いろんなジュースでも同じ早さでアイスができる?ジュースによって変わる?
- ドライアイスにした場合はどうなる?(この場合はポリ袋は使わないでね)
アイスクリームの実験+αで、こんなにバリエーションが考えられます。
温度計が家にあれば、氷の温度を測ってみるとより定量的な研究が可能なので、中学年・高学年の場合は使用してみるといいと思います。
比較実験をする時は、比較したい以外のものの条件は必ず同じにしてくださいね。
氷と塩の実験に着目すると、こんなことも可能です。
- 塩をかけて、氷を糸で吊り上げる実験
- 複数の氷に、分量をそれぞれ変えた塩をかけて、どれが早く溶けるかの実験
- または様々な濃度の塩水を凍らせて、どれが先に凍るかの実験
アイスの実験でも、塩が少なすぎるとうまく固まらないので、どのくらいの塩が最適なのか確認するという形にすると、自由研究がより面白くなります。
氷を吊り上げる実験についてはすぐにできるので、おうちの人へのマジック披露としてやってみてください。
氷・塩・糸だけでできます。
まず、氷に普通に糸を垂らしてもくっつかないことを確認。
くっつきやすくするため、糸を水にぬらしておきます。(ここ大事です)
塩によって糸の先についた水滴が、温度低下により凍って吊り上げることができます。
氷に糸をくっつけて、その上に小さじ1の塩を振りかけます。
ここで呪文を唱えます。
(マジック?)
吊り上げます!
やったー!くるくる回っています。
うまくいかない場合は、塩の量を少し多くしたり、氷を少し濡らしてみましょう。
この実験、実は何度も挑戦してます…
塩の量を多くしたらうまくいきました。失敗は成功の母!
アイスクリームの実験をするところまでは結構誰でもできてしまうので、
いかにそこをさらに広げられるかが自由研究としてはポイントになるのかなと思います。
中学年・高学年のアイスの自由研究ならさらにステップアップしてみよう
氷と塩に注目するのではなく、アイスそのものに注目した自由研究という応用の効かせ方もあります!
シャーベットどれが早く固まる?
自由研究の流れとしては、まず「牛乳を使ったアイスクリーム」ではなく「ジュースを使ったシャーベットアイス」をまず先ほどの流れで作ってみます。
その結果、「固まるアイスに違いはあるのかな?という疑問を持った」という流れで以下のような実験もできます。
以下のような好きな飲料を用意し、同じ量で凍らせてみます。
今回は100均で買ったシリコンカップ用のケースを使って、50mlづつ調査しました。
製氷皿などでもできそうですが、結構混ざったりしたので、個別にシリコンカップみたいのに入れてもいいかもです。
メンバーはりんごジュース、みかんジュース、ぶどうジュース、野菜ジュース、コーヒー、緑茶、水にしました。
ジュースはどれも100%、コーヒーはブラックです。
複数開封するのは結構もったいないので、子どもサイズを買うと便利です!
- 1時間後…どれもまだあまり固まっていない。水や緑茶は他より冷えている気がします。
- 2時間後…以下の順の度合いで固まりはじめました。
水>緑茶>りんご>みかん=ぶどう>コーヒー>野菜ジュース>乳製品
- 3時間後…水>お茶>コーヒー>りんご>みかん=ぶどう>野菜ジュース>乳製品
コーヒーだけなんかちょっと間違ってそうな気がしますがw、
おおむね実験としてはできたかなと思います。
内容物が多いほど固まりにくいということがわかります。
アイスと同じ乳製品はなかなか固まりませんでした。
水の分子同士が結びつくことで凍りますが、他の物が溶けていると分子同士が結びつくのが邪魔されるからです。
アイスの種類を調べる
科学ではなく、社会科っぽく応用することもできます。
アイスに関連して、市販のアイスの調査をしてみましょう。
4つ種類があるので、それぞれ見ながら買ってみましょう。
アイスクリーム
乳固形分15.0%以上、うち乳脂肪分8.0%以上のもの。
乳脂肪分が多く含まれているので、カロリーも高いですが濃厚でおいしいです。
他の種類に比べちょっとお高いですw
同じ「アイスクリーム」でも、乳固形分のないものも。乳脂肪分は規定の8.0%以上あります。
同じ種類でも比較してみるといいですね。
アイスミルク
乳固形分10.0%以上、うち乳脂肪分3.0%以上のもの。
アイスクリームに比べて乳脂肪分が少ないものの、乳成分の量は牛乳と同じくらい含んでいます。
植物油脂が使われることもあります。
アイスクリームには及ばないものの牛乳の味はしっかりします。
ラクトアイス
乳固形分3.0%以上のもの。
乳固形分が結構減るので、代わりに植物油脂が使われることが多いです。
アイスクリームなどと比べるとあっさりしている感じ。
氷菓
乳固形分はほとんどなく、果汁などを凍らせたもの。
かき氷のようなシャリシャリ感があります。
さらに水あめ、安定剤など中の成分もいろんな名前が並んでいますね。
成分にどんな違いがあって、どんな役割があるかを調べて考察することができます。
同じバニラでも…?
先ほど買ったアイス、全部同じ味で統一して買うと、さらに味比べもできます。
さっき調べたアイスの種類によって、どんな味の違いがあるか調べてみましょう。
人によって感覚が違うことがあるので、何人かで味比べする と良いでしょう♪
いろんな種類のアイスが食べられるチャンスです笑
最終的に表にまとめ、先ほどのアイスの種類と合わせて自由研究としても相性が良いと思います。
アイスの製造過程を調べてみよう
さらにアイスはどんな風に作られているか調べてもいいですね。
工場見学ができるところへ実際に行ってみてもいいですし、自分で調べて図にまとめてもいいと思います。
森永さんのHPで、バーチャル工場見学もできました。
その中で成分の話や混ぜることの重要性などの話も出てくるので、先ほどまでの実験とつながってくるのではないかと思います。
アイスクリームの自由研究のまとめ方
先ほどまでの自由研究をまとめてみましょう!
親が頑張ってくれていたおかげもあり、自由研究は毎年賞をとっておりましたので、昔の記憶を呼び覚ましてみました。
あくまで簡単な例なので、参考程度にやってみてください。ただ、他の自由研究にも応用できると思います。
学校によってひな形がある場合はそれに従ってくださいね。
- タイトル
- きっかけ(疑問)
- めあて(問題、何を調べたいか)
- 予想
- 方法、材料
- 観察
- 結果(事実のみ)
- わかったこと(結果を受けての考察)
- 感想(まとめ)
きっかけ(疑問)
これは何かすごいきっかけがないといけない?と思うのですが、少なくとも小学校低学年ではそこまで気にしなくて大丈夫。
きっかけは小さなことでも、実験を受けて考えたことが深ければ結構評価がもらえると思います。
- アイスが食べたいけどない!そんなとき、「氷と塩があればできるよ」とお母さんに言われたので本当かどうかやってみたくなった(or本で読んでやってみた)
- 牧場体験でアイス作りをしたとき、冷凍庫に入れなくてもすぐアイスクリームができたので、やってみた (牧場体験では同じようなアイスづくりをしてます)
めあて
この言葉わかりにくいな、と小学生ながら思ってましたが(笑)、何を調べてたいかを書けばOKです。
予想
実験が始まる前に、自分でどうなるか一度かんがえてみましょう。
- アイスができると思う。でも、氷だけでも凍ると思う。
- アイスができると思う。でも、1分だとうまくできないと思う
- アイスができないと思う
方法・材料、観察
用意したものを書きます。写真などがあるといいですね。
観察では詳しい方法を書きますが、他の自由研究であればそのまま観察の過程を書いていきましょう。
今回のアイスの場合は、塩を入れないバージョンの方法も一緒に書いて実験してみましょう。
結果
表などの事実のみで、ここでは詳しくわかったことは書かなくてOKです。
ここの写真や途中経過があると凍ったことがわかりやすいかもしれません。
わかったこと
深く考察しなくても低学年ならOKですが、もっと実験を広げるためにいろんなバリエーションを実践して書いてみましょう。
最初から取り入れてもOKです。方法のところに追加してください。
アイスの完成度に着目パターン
- 完成はしたけど、いつもの売ってるのよりは少し溶けているものができた。
もう少し売っているアイスに近づけるために、こんなことをやってみた
(~という流れで、今度はアイスクリームの本当のレシピをみて、生クリームをしっかり混ぜてやってみるなど。また方法の欄へ戻る) - 振る速さを変えてみたらどうなるかやってみた
氷と塩に着目するパターン(個人的には推奨)
- 氷と塩で、どのくらい変わったのか温度計で計って確認した
- 塩をどのくらい入れればもっと早くなるのか調べてみた
- 氷に、分量をそれぞれ変えた塩をかけて、どれが早く溶けるか調べてみた
- いろんな濃度の塩水を凍らせて、どれが先に凍るか調べてみた
アイスそのものに着目する
- 牛乳だけでなく、ジュースのようなシャーベットでもアイスが同じようにできた。アイスってそもそも何?お茶とかでもアイスになるのか、固まり具合を調べてみた
- 実際の製造過程や種類を調べてみた
- 溶けないアイスってできたりしないか?調べてみた※
※溶けないアイスについては、こちらでご紹介しているので参考にしてくださいね。
このような感じで、考察したことを発展させ、また材料に戻ってもう一度実験してもいいですし、最初からこれらをやってもよいかと思います。
もしくは、氷と塩を使ったアイスづくりをおうちの人とやってみたことを「きっかけ」にして、メインをこれらにしてもいいかもしれませんね。
その他、まとめ方についてはこちらでもご紹介しています。
アイスクリームの自由研究のまとめ
アイスクリームの自由研究は美味しい上に楽しく自由研究ができます。
自由研究のまとめ方では、「予想」「わかったこと」の項目があったと思いますが、結構ここ難しいですよね。
それは、ずばり自分で考える力が問われる部分。
AIに仕事の半分が取られるといわれる時代、入試でも思考力重視の問題が多くなっており、自分で考える力はますます重要になってきます。
この記事を通して、一見簡単に見える自由研究でも、こうした深い部分を考えるきっかけになれれば幸いです。
そして自由研究をきっかけに、科学実験に興味が出てきたら毎月やってみるのもおすすめ。
自由研究をしたことで、考察することや、調べ方の勉強になったことと思います。
そんな夏休みこそ始めるチャンスなので、是非毎月家できる科学実験も検討してみてください♪
キットそのものを自由研究として提出できるよ!2つやったら賞がもらえるかも?